今回の大会のパンフレット |
日豊教区では2009年3月に「お待ち受け法要」(於:四日市別院)、今年2010年5月に「お待ち受け大会」(於:ウサノピア)を厳修、開催いたしました。
また各組(全15組)においても昨年度よりお待ち受け法要・大会が勤められてきました。
大分市組では開催の目処が立たず、御遠忌まで半年を切ったこの日、ようやく開催の運びとなりました。
開催内容は以下の通りです。
◆と き 2010年11月18日(木)午後1:30〜
◆ところ 大分コンパルホール(大分市府内町1-5-38)
◆日 程
13:30 開会式
13:45 『親鸞聖人伝絵』絵解き説法
講師:梛野明仁さん
14:30 休憩
14:45 記念講演「いのちのバトンタッチ」〜映画『おくりびとによせて』〜
講師:青木新門さん
16:15 閉会式
会場の大分コンパルホール |
会場内の荘厳 |
大分市組荷堂組長の挨拶 |
大分市という地域性と講師の知名度を考慮して、お寺での法要よりも一般社会に向けた働きかけの方が大切ではなかろうかという意図があったからです。
今回の大会は、記念講演と親鸞聖人に関係のあるものの二部構成といたしました。
記念講演はある程度知名度のある方ということで、2009年にアカデミー賞を受賞した映画『おくりびと』の制作のきかっけとなった『納棺夫日記』を著作された作家の青木新門さんにご出講いただきました。
また、今年5月の日豊教区お待ち受け大会にもお出でいただき参加者からの好評の声が多かった、三河スーパ絵解き座座長の梛野明仁さんによる『親鸞聖人伝絵』絵解き説法も第一部として行われました。
【第一部 『親鸞聖人伝絵』絵解き説法】
講師の梛野さんは、岡崎教区の本澄寺住職をなさっておられますが、その傍らで三河スーパー絵解き座座長として絵解き説法に全国から引っ張りだこで活躍されています。
実は私は彼と十数年前からの知人であり、彼のとてもユニークな人柄が魅力的と感じています。
そういった知人のよしみという事で、無理を言って大分にお越しいただきました。
前日も三重県で講演を行ったようで強行スケジュールの合間に都合をつけてくださいました。
『親鸞聖人伝絵』とは本願寺三代目の覚如上人が親鸞聖人の御生涯を記すために制作されたもので、文にしたものが『御伝鈔』、絵にしたものが『御絵伝』と称します。
その『御絵伝』は四幅の軸にあらわされ、真宗の歴史的において布教の中核的役割を担ってきた訳ですが、その絵を解きながら布教するスタイルが絵解き説法であります。
現在その伝統を引き継ぐ方が数少なくなってきましたが、梛野さんはその中のお一人で若い時分から絵解きを習得されたようです。
琵琶をひいたり、時折ユーモラスのあることをおっしゃるなどのパフォーマンスが会場中を引きつけていました。
絵解き説法の梛野さん |
今回は一幅目を中心に絵解きがありました |
青木新門さんは富山県の冠婚葬祭会社に入社され、死の現場に身をおきながら体験したことや感じたことを綴った作品『納棺夫日記』を著されました。
その『納棺夫日記』をたまたま手にした俳優の本木雅弘が、是非これを映画にしたいということから映画『おくりびと』が制作されたのです。
講演は青木さんの人生経過や本木雅弘との交流などが語られ、とても興味深いものでした。
青木さんは『納棺夫日記』の中で「腐乱死体のウジ虫が光って見えた」という表現をされていて、本木雅弘がそこに興味をもったというようなエピソードをおっしゃっていました。
ただ、青木さんは『おくりびと』の原作者となることを辞退しました。
その理由は映画の内容に、「人間は死んだらどうなるのか?」とか「お浄土」についてのことが触れられていなかったからだそうです。
今回その映画では表現されていなかった部分や、青木さんの宗教観などをお聴かせいただいて大変意義深いものであったと思います。
特に青木さんの紆余曲折というかある意味で破天荒ともいえる半生が私にとって印象的でした。
講師の青木新門さん |
本木雅弘がガンジス川に行ったときの写真を紹介されました |
「ダ・ヴィンチ」という雑誌の表紙に『納棺夫日記』を手に持つ本木雅弘が載りました この雑誌の中で映画化を語っていたそうです その後かなりの歳月を経て映画化が実現しました |
青木さんが感銘を受けた一枚の写真が紹介されました 長崎の原爆で弟を亡くした少年が、その弟を背負って火葬場へ連れてきた写真です 詳しくは青木さんのHPをご覧ください |
最後に青木さんの詩が紹介されました |
最後は参加者一同で「恩徳讃」を斉唱しました |
夜は青木さんを囲んで懇親会が開催されました |
住職、若院、坊守、門徒さんなど34名が参加しました 今回の準備に若手寺族の皆さんが本当にご尽力くださいました |
最後は青木さんよりご挨拶がありました |
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