東北地方太平洋沖地震で犠牲に遭われた方々には衷心より哀悼の意を表し、被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。

東北地方太平洋沖地震で犠牲に遭われた方々には衷心より哀悼の意を表し、被害に遭われた方々には心からお見舞
い申し上げます。

2011年4月30日土曜日

宗祖親鸞聖人750回御遠忌「第二期法要」

真宗大谷派(東本願寺)宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要は当初、第一期法要(3月)、第二期法要(4月)、第三期法要(5月)というかたちで予定されていましたが、東日本大震災の惨事を受けて第一期法要が中止となり「被災者支援のつどい」となったことは拙ブログにて投稿したとおりであります。
しかしその後、法要内容について検討された結果第二期法要、第三期法要については「被災者支援のつどい」の願いを引き継いだかたちで予定通り法要を行う(一部変更あり)こととなりました。
その第二期法要が4月19日〜28日まで厳修されました。
私は過日投稿したように先月の「被災者支援のつどい」に参拝いたしましたが、あらためて御遠忌法要として参拝させていただきました。
御影堂門
御影堂門から御影堂を望む
御遠忌とは50年毎に一度厳修される大切な法要です。
おそらく私の人生で最初で最後の宗祖御遠忌になることだと思われます。
私の3人の子どもたちは800回忌のご縁をいただくことができるかもしれませんが、私同様今回の750回御遠忌が最後のご縁となるかもしれません。
したがって今回は、若坊守(妻)と3人の子どもたちとともに5名揃っての参拝をさせていただきました。
今回は法要でありましたので
子どもの学校の休みの日を選んで4月24日(日)の中日中法座にお参りさせていただきました。
この法座の次第は以下のとおりでした。

真宗宗歌
内局挨拶
感話 札幌大谷高校
法話 延塚知道氏(日豊教区紹光寺)
勤行
伽陀 稽首天人
登高座
表白
伽陀 「一一光明」
御経 「仏説無量寿経」(巻下)
伽陀 「直入弥陀」
下高座
「願生偈」
念仏讃 淘八
和讃 「如来浄華の聖衆は」(次第三首)
回向 「願以此功徳」
災害救援本部からの報告
決意表明
恩徳讃

今回は御遠忌法要としての内容で勤められていましたが、御門首の表白文をはじめ法話や感話の内容はいずれも震災や原発事故のことに触れたものでした。

【表白】
表白文
【宗務総長挨拶】
宗務総長挨拶文
また、今回は宗派からの「決意表明」が述べられました。


【決意表明】
あらためまして、本日、ご参集の皆さまと共に、東北地方太平洋沖地震災害「被災者支援」、宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌法要にお遇いできましたことを、まことに有り難く受けとめるものであります。
私たちは、このたびの巨大地震激甚災害の只中でお迎えいたしました御遠忌法要において、現代という時代に、はからずも仏教にご縁をいただき、お念仏の教えに基づいて生きる浄土真宗の門徒であることを、あらためて、一人ひとりが問い直す、大事な使命を頂戴いたしました。
震災の痛ましい現実に、日々、支援の思いが込み上げながら、南無阿弥陀仏のはたらきに照らし出されるみずからは、自分の思い・分別の始末に困りはてている、煩悩具足・罪悪生死の凡夫であります。
この惨状に真宗はどのようにはたらく教えだろうかと自問すれば、それ以前にそもそも何か教えが身に付くような自分であるのかと、厳しく問い返されることであります。私たちは、被災者の方々のために何かをするというよりむしろ、何も徹底できない、はなはだ申し訳ない自分である、というところに立ち、であればこそ、決して沈み込まずに、せずにおれないこととして、精一杯の救援活動に取り組むべきでありましょう。
「慣れ」や、記憶の「薄れ」がもたらす危うさ、すなわち「日常性の埋没」・「事象の風化」を、自分の問題として引き受けながら、できるかぎり、救援金を出し合い、物資をお届けし、ボランティア活動などの支援を、具体的に持続していく、継続的な取り組みを行ってまいりたいと思います。今ここに、御遠忌基本理念として掲げてまいりました。
「宗祖としての親鸞聖人に遇う」という言葉を、あらためて受けとめますとき、その意義は、すでにして大無量寿経に「汝、起たちて更に衣服を整え 合掌恭敬して、無量寿仏を礼したてまつるべし」と、真実の教えをもって示されておりました。
被災された方々は、私たちに、人と生まれた悲しみをとおし、共に生きるものが人間である、という大切なことを思い出させてくださいました。
代理のきかない我が身・人生であり、やりなおすことはできません。しかし、共に見直すことはできます。見直すとは、自分の考えのみを正しいこととして、間がらを断ち、常に座り込もうとする怠惰で傲慢な在り方が、教えによって知らしめられ、そこから謙虚に起ち上がり続けることであります。
今こそ、一人ひとりが親鸞聖人に真向かい、これまで分かりきったことにしていた「出遇い」や「つながり」を受け取り直す必要があります。それは、帰依三宝の生活を回復すること、すなわち「如来よりたまわりたる信心」によって成り立つ「方向のある生活」と「真のつながり」を、共に培っていくことにほかなりません。
本日、ご法要にお遇いした私たちとして、「共に念仏申し、起ち上がり続ける」ことを、親鸞聖人の御真影の御前にて表明し、このたびの御遠忌法要における、宗門の決意とさせていただきたく存じます。

この「決意表明」にあるように御遠忌と震災という機縁に遇ったからこそ「念仏に生きる」ということを確かめなければならないと感じさせられました。
御影堂での法要
注)堂内は写真撮影禁止なので堂の外から望遠で撮影しています
阿弥陀堂の荘厳
注)堂内は写真撮影禁止なので堂の外から望遠で撮影しています
また、第二期法要の最終日(4月28日)には約6200名の参拝者があり、「報恩講」以外では50年ぶりとなる「坂東曲」のお勤めもありました。
御影堂をバックに家族で記念撮影
今回の御遠忌の記念事業に両堂(御影堂・阿弥陀堂)の御修復があります。
御影堂は2004年から5年間にかけて御修復工事が行われ2009年に完成して入ります。
今後は2012年より阿弥陀堂の御修復が、1013年より御影堂門の御修復が予定されています。
現在阿弥陀堂には工事用の素屋根がかけれており、新しくなった御影堂の屋根と御修復前の阿弥陀堂の屋根を間近で見学することができます。
阿弥陀堂の屋根
家の子ども(3人)と従兄弟の子ども(2人)
阿弥陀堂の屋根
ご修復された御影堂の屋根をバックに記念撮影
世界最大級の木造建築の御影堂の美しい屋根
さらに第三期法要終了までには各教区から讃仰事業として取り組まれたものや、「御遠忌テーマ表現アート展」の展示などもあり興味深く見学できます。
御遠忌テーマ表現アート展
御遠忌テーマ表現アート展
「スラムダンク」や「バガボンド」の作者、漫画家の井上武彦作の親鸞の屏風を見学しました
これについてはまた別投稿で紹介します
有意義な参拝の機縁をいただき感激しました。

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